今回は、NikonのCCD機「D80」についての話です。
NikonのCCD機と言えば少し前まで「D200」を使っていたんだけど、Canon EOS 5D(初代)を購入した後に、今更一眼レフカメラを何台も所有していてもしょうがないと思い「D200」は、手放してしまいました。
D200の記事です⇩
「D200」を手放してからは、やっぱりNikon機が手元にないと寂しいなぁーって感じで、暇なときにネットでNikonの一眼レフカメラの情報収集を行っていました。
特に私は「D200」を使ってみた後は、CCD機の独特な色が好みで「D200」より小型なCCD機が1台欲しいなって思っていました。
そうなると候補になる機種は、「D40(X)」「D70(S)」「D3000」。
この辺りを検討していたのですが、色々調べているうちに「D80」がニコン最後のCCD中級機であることを知りました。(ニコン最後のCCD機は、入門機のD3000です)
ところが「D80」には、『Err問題』が多く発生していることも分かったのです。「D80」が中古市場に少ないのは、この問題があるからかもしれませんね...?
CCD機 Nikon D80『Err問題』
『D80 Err問題』の多くは、何やら絞り制御ユニットの検知スイッチ部が内部で破損してしまう事で起こるらしく、修理方法はネットやYouTubeで詳しく調べることができます。
という事で、私も『Err表示』の「ジャンクD80」を購入して、修理に挑戦してみようと思います。
Nikon D80を購入した理由
『Err問題』は別として、CCD機の中でどうして「D80」が欲しくなったのかは、まずファインダーがガラスペンタプリズムでボディ内AFモーターが内蔵されている事、記録メディアがSDカードでありボディ外装がポリカーボネートでできている為、軽量である事が「D80」に決めた理由です。
ちなみに、前機種「D70」のファインダーはペンタミラーで、記録メディアはコンパクトフラッシュであり、後機種「D90」になるとCMOSセンサーになってしまいます。
その他のCCD機「D40」「D50」「D3000」等は、ペンタミラーでボディ内AFモーターも内蔵されていませんから「D80」は、私にとって丁度良いバランスの取れたNikonのCCD機であります。
「ジャンク D80」の購入
今回も「D80」を購入したのは、メルカリです。
『Err表示』が出ていて純正バッテリー/充電器が付属している外装が綺麗な個体を¥2,800ー(送料込)で購入しました。
私がメルカリで「ジャンク D80」を購入する際に気を付けた事が、分解歴のなさそうな個体である事、使い込まれた物で無い事と純正のバッテリーが付属している事です。
なぜこういった事に注意したかというと、分解歴がある物は以前の所有者が修理しようとしたが上手くできなかった可能性があり、他の不具合の可能性もあります。
それと、使い込まれた物じゃない綺麗な状態の物を選んだ理由は「D80」の『Err問題』である絞り制御ユニットの不具合に関しては、ショット数が少ない個体でも発生するので、私の考えでは新品や状態の良い中古品の「D80」を購入したが直ぐに『Err表示』が出て使えなくなってしまい、放っておいた個体の可能性が高いと考えているからで、逆に使い込まれた個体は、他の部分が壊れていて『Err表示』が出ている可能性もあるからである。
あと『Err表示』がちゃんと出ている物を選ぶのも忘れないようにした方が良いと思います。電源が入らない等の個体は、他の不具合を疑った方がよいと思います。
以上の事は、あくまでも私個人の考えでありますから、「ジャンク D80」を購入する方は自己責任で判断してくださいね!
『Err表示』D80の修理
では「D80」の修理を行っていきたいと思いますが、今回私のブログでは修理の手順や分解方法を詳しく説明する事は控えておきます。
そもそも「D80」の修理に関しては、先人達がかなり詳しく書いてくれているブログや海外のYouTubeがあるのでそちらを参考にされた方がいいかと思います。
ちょっと作業中に撮った写真を何枚か載せておきます。
上画像のマスキングテープが張ってある基板やコンデンサーに指がふれると感電するので注意しましょう。
できる限り半田ごてを使っての作業はしたくないのですが、作業中にカメラをいじっていると、どうしても細い配線が基板から切れてしまう事があるので、注意したいところですね。
今回は、上画像の黒くて細い線が基板の根元から切れてしまいましたが、基板の端の部分だったので、修復しやすく助かりました。
写真では分かりにくいですが、絞り制御ユニットの検知スイッチ部のプラギヤ内の接点板の固定部分が破損しています。
私は接着剤等は使わずに、ピンバイスで穴あけ加工した後、マイクロビスでしっかり固定しました。
その後、組み戻していきますが『D80 Err表示』の修理は、こういった作業が相当得意でない限り、はっきり言ってお勧めしませんね!
まず、絞り制御ユニットにたどり着くまでには、外装はもちろん全て外さないといけませんし、数か所半田ごてを使って配線を外す必要もありますから、かなり難易度が高いと思います。
ただ、修理後に『Err表示』が消えて正常に戻ったときは、苦労したからこそ感動ですよ!
Nikon D80の使用感
ちなみに私のニコン一眼レフ所有歴ですが、最初に買ったのは(APS-C入門機)の「D5600」です。しかしその後やはりフルサイズ機を試してみたくなり「D610」を購入しました。さらにその後ミラーレスカメラの「SONY α7Ⅱ」や「OLYMPUS OM-D E-M1」等に一度移行しましたが、やっぱりNikon機が欲しくなっていた頃、友人から「CCD機 D200」を譲ってもらい「D200」を使いながら「フルサイズ機 D800」を購入しました。
けれども現在、上記のカメラ達は全て手放してしまいました。
どれもこれも良いカメラでしたが、特に印象的だったのが「D200」で、低感度域においてCCDセンサー搭載機独特のこってりとした色乗りが特徴的で、忘れることができなくなってしまいました。
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話がだいぶそれてしまいましたが、「D80」を使ってみた感想としては、サイズ感が丁度良いって事です。
カメラのサイズ感って人によって意見が分かれるところですし、人間って手の大きさがまちまちですから自分にあった大きさのカメラってあると思います。
私もカメラを持ち歩く時は、なるべく軽くて小さいほうが良いに決まっていますが、いざ写真を撮ろうとカメラを構えた時は、ある程度の大きさと重さがあった方が手ぶれも起こしにくいし、操作もしやすかったりしますよね!
「D80」の質量は、約585 gで「D70/約595g」「D90/約620g」「D7000/約690g」と、他のミドルクラスNikon機と比べても軽量な機種であることがわかります。
※注意・全てバッテリー等を含まない、本体のみの質量です。
まあ「D7000」からは、外装がマグネシウム合金で防塵/防滴になっていますから、重くなるのもしょうがないですかね。
ちなみに、私が以前に使っていたハイエンド機の「D200」は「D80」より、245gも重い約830gです。
このように私にとっての「D80」は質量とサイズが とても良いバランスで、同じCCDサンサー搭載の「D200」よりお気に入りになりそうな予感です。
2006年9月、「D80」が発売された当時はまだ記録メディアにコンパクトフラッシュを使っていた機種も多かったようですが、今となってはSDカードの方が安価で使いやすいのも良いところです。
液晶モニターは、明るさ調整可能な2.5型/23万ドットとピント確認するにはちょっと心もとない感じです。
CCD機は基本的にライブビュー撮影や動画撮影はできませんから、この辺りを使いたい方はミラーレスカメラの方が良いと思います。
メニュー表示は、さすがにちょっと古さを感じますね...
ですが、バリバリ昭和生まれの私には何故か安心できます。仕上がり設定とは、ピクチャーコントロールの事、逆に分かりやすい気もします。
「D80」とAF MICRO NIKKOR 60 2.8Dでの作例
『Err表示』修理後にテスト撮影した作例を数枚載せておきます。
たいした写真はありませんが...
全てJPEG撮って出しで、レンズはAF MICRO NIKKOR 60mm F2.8です。
フルサイズ対応のこのレンズ「D80」には、ちょっと重いかなぁ~?
写りは好きなんだけどな...
D80+AF MICRO NIKKOR 60mm F2.8/ISO1000
D80+AF MICRO NIKKOR 60mm F2.8/ISO400
D80+AF MICRO NIKKOR 60mm F2.8/ISO100
D80+AF MICRO NIKKOR 60mm F2.8/ISO400
D80+AF MICRO NIKKOR 60mm F2.8/ISO1000
D80+AF MICRO NIKKOR 60mm F2.8/ISO1000
D80+AF MICRO NIKKOR 60mm F2.8/ISO1600
「D80」の欠点
私にとって「D80」の欠点は、電子接点を持たない非CPUニッコールでカメラ内の露出計が使えないところです。
「D80」にはレンズマウント部分に露出計連動レバーが付いていないので、Ai方式レンズを使う場合には撮影モードMで使用可能なのですが、カメラ内の露出計は作動しません。
という事は、別の露出計を使うか、テスト撮影をした後にモニターで露出を確認して調整していくか、といった使い方になってしまいます。ですが、こんなことを繰り返していたら露出調整も上手くなりそうですけどね!
まあ、デジカメですからRAWで撮って現像時に多少の露出調整もできますし...
【AiやAi-Sレンズ】でカメラ内露出計を使いたい方は、CCD機なら「D200」、CMOS機なら「D300(S)」「D7000」「D7100」「D7200」あたりがおすすめです。
いずれの機種も、非Aiレンズは使えませんので注意して下さい。
まとめ
私はカメラを趣味にしてまだ2年半ほどしか経っていませんから、2006年に発売された「D80」の当時の事は全くわからないのですが、こんなに『Err表示』の個体が多いカメラなのに、当時のNikonは リコールや無償修理の対応は行っていなかったのだろうか?
それともこの頃は、今と比べられないくらいカメラの販売台数が多かったので、実際は『Err問題』が出ている「D80」もほんの一部の個体に限った問題だったのかな?
まあ、このような問題がある機種だからこそ、今回のような値段、¥2,800-で手に入れることができたので、私にとってはありがたい話なのですがね!
ちなみに、私が今回メルカリで購入した「D80」のショット数を調べてみるとなんと4,004ショットでしたよ。
「D80」を購入する前にちょっと心配だったところは、外装がポリカーボネートだってこと。実は、最初に購入した「D5600」に関しても手放した理由は外装がどうも安っぽい感じがして、好きになれなかったからなんですよね。
それに比べると「D80」の外装はマグネシウム合金ではありませんが、見た目や質感はほとんど「D200」や「D800」あたりと比べて遜色ないように感じます。
まあ、ポリカーボネート製の外装だからこそ軽量に仕上がっているところが「D80」の長所でもあると思います。
実はメルカリで「D80」を1台購入した後に、またメルカリで状態の良さそうな『Err表示』の個体を発見してしまい、もう1台購入して修理したら、この個体も見事に息を吹き返しましたよー\(^o^)/
「D80」が2台になっちゃいました。
どうですか? 修理ができない方も安心して下さい。
「D80」は正常に作動する個体でも1万円位で購入できますので、是非、CCD機の「Nikon D80」で、デジタル一眼レフカメラを楽しんでみませんか?
私が考える「D80」に合わせて使いたいレンズ⇩