久しぶりにコンデジを購入してみました。
久しぶりと言っても、以前にコンデジを購入したのは14年ほど前の話。
犬(トイプードル)を飼い始めた時に愛犬を撮りたくて、機種名は忘れてしまいましたがRICOHのコンデジを購入しました。
しかしその後、スマホのカメラ性能が良くなるにつれて、旅行に行く時にもRICOHのコンデジすら持って行かなくなってしまいました。
Canon PowerShot G1Xを購入
普段は、レンズ交換ができる一眼レフやレンジファインダーカメラを使って撮影を楽しんでいるのですが、サブカメラとしていつでも持って歩ける小型で良いカメラないかなって常に探している自分がいます。
一応、Panasonicの「LUMIX G100」というマイクロフォーサーズの小型ミラーレス一眼を持っていて、使い勝手も良くて便利なんだけど、レンズ交換ができるのでついつい気になるレンズがあると欲しくなっちゃうんですよね...でもマイクロフォーサーズのレンズは、あまり増やしたくない。
以前に書いた、マイクロフォーサーズの記事です⇩
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「LUMIX G100」がんばれマイクロフォーサーズ!
皆さん、こんにちは。 ちょっと今回は、マイクロフォーサーズの話をしようと思います。 私がカメラを趣味 ...
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そんな感じなので、レンズ交換のできないコンデジで何か良いカメラないかなって思っていて、Canon PowerShotシリーズの「G10」と「G12」のデザインがとてもかっこいいなって思っている時に初代「G1X」を発見!
初代「G1X」には、APS-Cセンサーと縦の長さがほぼ等しい1.5型CMOSセンサーが搭載されていて、画素数は約1,430万画素です。デザインも私にとってはとっても良い感じです。
早速ネットでレビューをあれこれ検索してみると、初代「G1X」って結構評判悪いではないですか!
何やら一番評価が低いのが最短撮影距離が長いってこと、要するに被写体に寄ることができないってこと。テーブルフォトなんかに使いづらいのでコンデジにとっては致命傷ってことですね。
しかし作例を見てみると、これがなんだかいい感じ!
やっぱりセンサーサイズがコンデジにしては大きいので、デジタル一眼で撮った画質のようでした。
「G1X」は、2012年3月に発売したのが初代で、現行品はAPS-Cセンサーを搭載した「markⅢ」で、一つ前が「markⅡ」と三代続いています。
「markⅡ」は、最短撮影距離も改善され非常に使いやすくなったみたいですし、レンズも少し明るくなってAF性能も向上したようですが、デザインが全然変わってしまい私好みではなくなってしまいました。
やはり私としては「G10」や「G12」と共通デザインで、APS-Cに迫る大型の1.5型CMOSセンサーが搭載されている初代「G1X」を試してみたくなってしまいました。
初代「G1X」のクラッシックデザインがとにかく格好良くて、購入しちゃいました。
まあ、現在「G1X」の中古相場は1.5~2.5万円で購入できますから、ちょっと試してみたくてポチっとてしてしまいました。
初代G1Xの特徴
「G1X」を持って最初に感じたのは、まずズッシリとくる重さ!
ゴツゴツした外装に金属ボディで534gですから、人気のSONY「RX100シリーズ」やRICOH「GRシリーズ」の倍ほどの質量です。
実像式光学ズームファインダーを搭載しているのですが、ファインダー内に情報表示等は一切ありません。
小さな素通しファインダーで、シャッター半押しでピントが合っているかもファインダー内では確認できず、ファインダーの右側にある緑色のランプの光が視野に入り込むのでそれで判断します。
ズームに応じて画角は変わりますが、レンズとファインダーが離れている為、パララックス視差があり、写る範囲が何となくわかるといった感じ。
ブライトフレームこそ無いが、レンジファインダー機の様な感覚で使えるのが他のカメラにない魅力だと思っています。
「G1X」の使用感
イタリアンの看板(43mm,f4.0,1/125,ISO200)
このような大きなものを移すに時には、フォーカススピード等に特に問題を感じることともなく快適に使えます。
OPEN CIAO(112mm,f5.8,1/40,ISO200)
レストランの座った席から最大望遠側の112mmで撮った一枚!
初代「G1X」のレンズ焦点距離は、35mm判換算で広角28mm~望遠112mmが搭載されています。
席から移動せずに離れたものを大きく撮れることが、このようなコンデジの魅力でもあると思います。
雲と電車(45mm,f8.0,1/800,ISO200)
f8.0まで絞って撮ってみました。
このように離れた被写体を撮る分には「G1X 」に特に不満を感じることはありませんでした。
そしてカメラ前面のコマンドダイアルで、一眼レフカメラのように絞りを直ぐに変更できるのも良い点です。
ボリューム満点!スペアリブ(28mm,f2.8,1/50,ISO200)
マクロモードにして、広角28mmで被写体にきるだけ寄って撮ったスペアリブです。
その後のテストでは、画角が35~85mm位の時に最短撮影距離で撮ると被写体を一番大きく移すことができるようです。
が、ここがやはり初代「G1X 」の最大の欠点です。
正直マクロモードにして最短撮影距離でどの画角で撮影しても、最大撮影倍率はたいして変わりません。
結局、ズームしていくと最短撮影距離がどんどん伸びていってしまうので、ちょっとズームしたらピントが合わないから少し被写体から離れるを繰り返して、ストレスを感じます。
ボケに関しても、ズームしていくごとにf値が変化していってしまいますから、大きくボケが変わることもありません。ボカした撮影が好きな方には不満かな...
少し先のティーカップ(106mm,f5.6,1/40,ISO200)
テーブルフォト等で、どうせ被写体に寄って撮影できないのであれば、このような前ボケをうまく使って少し奥の物を撮るとか、ちょっと工夫をして撮影するのが良いようですね!
この写真は、撮りたくて撮ったものではありません。
本当は手前の花にピントを合わせたかったのですが、最短撮影距離付近でピントを合わせようとしても、だいたい少し奥の物にピントが持って行かれてしまいます。
これはもうメチャクチャストレスになりますから、初代「G1X 」でこのような撮影をすることはお勧めしません。
マニュアルでピントを合わせることもできないことはないのですが、後ろ側のコントローラーホイールを使ってのピント調整は、けして便利に使えるものではないように感じました。
トリミングがお勧め
椿?(28mm,f2.8,1/160,ISO200)
初代「G1X 」で被写体を大きく移したい場合は、大型の1.5型CMOSセンサー(1430万画素)の解像感をいかして少し離れてしっかり撮っておいた画像をトリミング処理することをお勧めします。
一枚前の画像をトリミングした椿です。
1.5型CMOSセンサー(1430万画素)に助けられ、多少トリミングしても十分な解像感を保ってくれます。
続けて何枚かトリミング前とトリミング後の写真を載せておきます。
椿の蕾(50mm,f4.5,1/40,ISO200)
真っ赤な椿(50mm,f4.5,1/800,ISO200)
スイーツ(28mm,f2.8,1/250,ISO200)
以上のトリミング処理は、全てカメラ本体で行いました。
初代「G1X 」にはトリミング機能がありますから、カメラ本体で簡単にトリミングを行うことができます。
もしくは、レンズの焦点距離を1.5倍/1.9倍にできるデジタルテレコンバーターをうまく活用すると良いでしょう。
ISO感度性能
続いてはISO感度性能ですが、控えめな1430万画素という事もあり、2021年現在でも通用する高感度性能だと思います。
浅草から見るスカイツリー(100mm,f5.6,1/800,ISO125)
ISO感度100~200では、全く問題ないクリアーでシャープな画質ですね!
逆光にて(28mm,f2.8,1/1600,ISO125)
マイカラーの設定をポジフィルムカラーにして撮ってみましたが、これが結構良い感じで気に入りました。
「G1X 」のレンズは、逆光にあまり強くないと思います。一応、私はAmazonから中華性の専用フードを注文してみました。
Canon純正のフードは、もう廃盤になってしまっているようです。
浅草寺(35mm,f4.5,1/800,ISO200)
ISO感度200で明暗差の大きな場面でしたが、黒つぶれも白とびも最小限かつ描画もシャープだと感じました。
浅草寺(28mm,f2.8,1/60,ISO1600)
ISO感度1600でもこのくらいの明るさなら、まだノイズはそんなに感じることはなく使えると思います。
吾妻橋のライトアップ(85mm,f5.6,1/8,ISO1600)
こちらもISO感度1600で手持ち撮影してみましたが、シャッタースピードが1/8まで下がってしまったので、ちょっと手振れしてる?
隅田川とスカイツリー(35mm,f3,5,1/8,ISO3200)
ISO感度3200では、さすがに若干ノイジーですが夜間撮影でノイズが出る方が写真として、むしろ自然に感じます。
首都高とビル(28mm,f16.0,1/2500,ISO3200)
この写真は、前日に夜景を撮影した時にISO感度を3200に設定したことを忘れていて、こんなに天気がいいのに、ISO3200のまま撮ってしまった一枚です。
f5.6まで絞っても露出オーバーになるから、おかしいなって思ったんだけどまだ操作に慣れてなくて気付かずにf16まで絞って撮っちゃいました。
それでも、影の部分も意外に綺麗に移ってます。
まとめ
さて、いいがでしたでしょうか?
私もまだ、初代「G1X 」を数日使っただけなので、全ての設定を試していませんしクセなどの理解もそれほど深まっていません。
そもそも発売から10年以上経つコンデジですから、最新のコンデジに比べたら不便に感じることも多々あると思いますが、使いこなす楽しさがあるカメラだと思います。
まあ、今さらこんな古いコンデジを使う必要ないでしょって思う人がほとんどだと思います。
私がこのような少し古いカメラが好きな理由は、ISO感度やホワイトバランス等の設定をある程度自分で調整してやらないといけなかったりと、機種ごとのクセを理解して使いこなしていくことが求められるところ...
もちろん最新のカメラだったら全く設定がいらないってわけではありませんが、かなりの部分をカメラ任せにしても問題ないと思いますし、最近は手振れ補正の性能も非常に良くなりましたから、夜景撮影なども手持ちで簡単に撮れるようになってきています。
でも、私としてはそうなってくると、段々撮影することがつまらなくなってきてしまいます。
初代「G1X 」は、やっぱりカメラを多少操作しながら撮影していく楽しさが残っているコンデジだと思います。
そういえば最近、YouTubeでジェットダイスケさんの「#いいカメラの日」という動画を見てとても共感できました。
ちなみに私は「Nikon D200」や「Leica M8」を使ってから、ちょっと古いデジカメがとっても好きになりりました。
よかったら、下の動画もぜひご覧ください。
www.youtube.com
初代「G1X 」は、白トビしやすかったりと、年代なりの欠点も多くあります。
しかし後継機の「markⅡ」や「markⅢ」とは違う、オンリーワンの魅力を備えたコンデジであることは間違いありません。
PowerShot G1Xは色褪せない。
程度の良い中古品に出会えたら、是非試してみてはいかかでしょうか?
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